最近は畳に人気がありません。
そんな畳ですが少し見直されてもいるようです。
ここでは、畳について考えてみます。
なんで今さら?と思うかもしれませんが、それはフローリング材よりも「断熱効果が非常に高い」ためです。
畳はアレルギー、ダニの温床になるなど色々と言われていますが、それは物自体に問題がある場合や、使い方に問題があるからです。
人気や良し悪しの判断は、選択肢の中から選ぶ行為で起こりますから、「安くて十分なもの」があれば、そちらに流れていきますね。
フローリング材、畳、カーペット、クッションフロアー、Pタイルなど、どれも良い床材です。
これらの材料も比較すると優劣があります。
人による好みもあります。環境による優劣もあります。
床材は、お部屋の使い方にによって使い分けされています。
たとえば水を使う場所では、水が通りにくいクッションフロアー、フローリングが使われます。
寒いお部屋には断熱性の高い畳、暑いお部屋にはフローリング、寝転ぶお部屋にはカーペットや畳となります。
建物を購入時に、このような使い分けがされていますが、リフォームによって変更することができます。
床材の種類にもいろいろなものがあります。
- フローリング:化粧合板、無垢板
- 畳:畳床の種類(藁床、Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型など)、畳表の種類(国産、中国産)
- カーペット:タイルカーペット、敷き込みカーペット
さて、畳についての問題点や、他の建材との比較から価格など色々な悩みの解消方法についてまとめます。
コンテンツ
畳の人気がない理由
賃貸では和室に人気がなく選ばれないため、畳からフローリングに変えられています。
イグサは掃除でホコリが残りやすい、アレルギーの原因になるダニが住みやすいといった問題点もあるのかと考えられます。
よくないと感じる面もありますが、昔では畳は贅沢品です。
お寺などを見ればわかると思いますが板の間は冷たく、畳は直接足から冷たさを感じるのを防いでくれています。
現代は密閉した空間なこともあり、湿度がこもりやすいためダニなどが発生することがあるのではないでしょうか。
畳の利点としては断熱効果です。
内部が発泡剤や藁のものがあり、直接寒さを伝えることなく断熱してくれます。
特に一階で使うといいと思います。戸建一階のフローリングは足が非常に冷たいですよね。
畳は、冬の寒さを防いでくれますから、使い方次第で非常にいいものです。
昔の人達は、寒い冬でも暖かくできるよう工夫したものなのだと感じます。
賃貸で人に貸すような場合は、人気が落ちてきているので、トラブルや問題の少ないものに変わっていくのでしょう。
畳の人気がない理由
・家具とデザインが合わない
・机や椅子が置けない
・賃貸で表替えをするコストは借主だと思っている
・猫、犬などのペットを飼うと畳表がボロボロになる(フローリングも同じです)
・ベットを飼うためにはフローリングの方がよいと思っている
・お手入れ、掃除が面倒だと思っている
・水、水分をこぼすと吸水してしまい掃除が難しい
・ダニやアレルギーの原因となると思っている?
・安い畳表の農薬・防虫剤で痒くなったり、赤くなったりしている?
畳についての勘違?
ダニは藁床が増えやすいですが、それ以外の畳床なら気にする程ではないと考えられます。
湿度を高くすればダニも増える可能性は高くなりますから布団の万年床は避けた方がよいでしょう。
アレルギーの原因と考えているのは防虫剤、化学薬品が原因かもしれません。
フローリングに比べてのメリット
・断熱性: 戸建ての場合に特におすすめ
・防音性: アパート、マンションで子供がいる場合おすすめ
・吸放湿性: 湿度調整効果により適度な湿度が保て快適な状態を保つことができる
畳が見直されている
メンテナンスに手間のかかる畳も、人が住むために良い環境を提供してくれています。
本来ある畳の機能を考えて上手に利用する方も増えています。
断熱性
戸建ての場合に特におすすめです。
畳そのものに厚みがあるのは断熱効果を期待するためです。
冬は深々と冷えてきます。
これを少しでもやわらげるのは暖房器具だけではありません。
防音性
アパート、マンションで子供がいる場合おすすめです。
畳には厚みがあり、断熱材として使われているポリスチレンフォーム、インシュレーションボードはクッション材としての効果があります。
またポリスチレンフォームは発泡剤のため「吸音効果」も期待できます。
足音などが響きにくい、子供がジャンプしたとしてもクッション効果の高い厚みがあります。
フローリングだとダイレクトに板材同士、音が伝わってしまいます。
吸放湿性
畳は、い草に加えてインシュレーションボードが使われていることがほとんどです。
これらの素材は、湿度調整を行ってくれます。
適度な湿度が保て、快適な状態を保つことができるのが特徴です。
梅雨の時期は、晴れた日には通気をよくしてあげるとカビなどの防止となりおすすめです。
防火性
藁床は、防火性に優れています。建材床のポリスチレンフォームは、燃えやすいので畳によっては防火性があります。
復元力
藁床は、復元力があります。藁には空気を多く含んでいるため、家具を乗せたところも状態さえよければ復元されます。通風、乾燥などの湿度には注意すればコスパ的にもよいものです。
建材床は、木材チップを圧縮して作られたものか、ポリスチレンフォームなので復元力はありません。そのため家具を置く、上でジャンプして破壊されると復元されませんので子供が遊ぶと30年程度が寿命ではないでしょうか。
畳交換を考える基準
畳を新調することを考えてみました。
最近のマンションでは、普通の畳ではなく薄い畳なことが多く、一般的ではないそうです。そのためマンションの和室をリフォームしたいと考えている方は表替えができるか業者さんに相談するのがいいでしょう。
中国産畳の場合は、畳1枚、1万円からです。
六畳の場合、1万円 x 6枚 + 諸経費 + 廃棄代 程度。
賃貸アパートなどは、この程度の畳がほとんどのようです。
国産畳の場合は、畳1枚、1.4万程度からです。
六畳の場合、1.4万円 x 6枚 + 諸経費 + 廃棄代 程度。
国産畳は、熊本産がほとんどで品質的には熊本産が安心です。
中国産のように緑色の色付けをしていませんが、加工時にドロにつけるため少し残ることがあるようです。
畳が少し凸凹しているなと思ったら表替えするよりも交換された方が綺麗になるからおすすめします。
畳の大きさは、お部屋によって異なります。そのため畳は現在のものと交換となりますので廃棄代がかかることになると思います。
インターネット通販で畳屋さんを探しました
畳の表替えをするためインターネットで数社にお見積りをして頂きました。
畳の張替えが安いところ!と思ってホームページに書いてある内容で検討して探しました。畳は通販というより実際に来て、畳を持ち帰り、張替えをやってもらうので通販的ではないかもしれませんね。
結果は、価格が安いところ、高いところと色々でした。
実際に来ていただき見積もってもらったときに「畳の種類が特殊なので表替えは機械でできないから簡単にはできない」というところもありました。
このように相見積もりをしていると、いろいろな業者様がありますので、どの業者様が正しいかわからなくなることもあるかもしれません。
マンションのような薄い畳ではなく、普通の厚みのある畳であれば表替えできるので問題は無いようです。
インターネットでは、安い業者様がたくさん見つかります。
目移りして悩みましたが、はじめに国産のイグサがいいのか、中国産のイグサがいいのかを決めた方がいいと思います。
おすすめは、後々を考えて国産がおすすめです。
中国産は作られ方も独特なため、注文のたびに違うものと思われたためです。国産は作られ方もしっかりしているだけでなく、イグサ自体が長く質が良いので長期間使用にも耐えられます。
表替えしたばかりはカビに注意
表替えをしてから、すでに3ヶ月は過ぎていました。
1ヶ月ほど戸を閉め切っていたことがあり、再び来訪してみると畳の表面が薄っすらと黒くなっていました。手で触ってみるとフワッとします。どうやらカビなような感じで手に黒く付きました。
カビが発生することがあるのも畳の弱点と言えます。湿気を吸いやすいので室内は乾燥させていなければいけません。
畳には黒カビだけでなく白いカビが発生することもあるようです。
とりあえず乾拭きでカビを取り除きます。一度拭いたくらいでは完全には取れません。
乾拭き
畳のカビ取りは基本乾拭きです。
畳屋さんに相談したところ、この方法くらいしかおすすめはされませんでした。アルコールも殺菌性があるわけではないから、そう変わらないようです。
畳は湿気がこもらないように部屋を喚起するのが基本となります。
市販の畳用除菌スプレー
いろいろと調べてみると、畳用の除菌スプレーのようなももありました。
これらも良いのでしょうが、健康面では少し心配だと思いましたので、使い方をよく読んで使ってみてください。
価格は1000円以上しますので、ちょっと高いなと感じました。
アルコール(エチルアルコール)
おすすめはアルコールです。
比較的、畳表が色落ちしないのは乾燥が早いからのようです。
アルコールはドラックストアで約700円から1200円程度で売られています。
アルコールは殺菌力はありませんから、あくまでも表面上のお掃除となります。
水拭き
水拭きは推奨されていません。
畳屋さんにもすすめられませんでした。
水は乾燥しにくいためだと思われます。
畳は吸水性が高いため、水はできるだけ使わない方がよいのは確かです。
ただ、個人的には、通風がよく、気温が暖かく、天気が良く、湿度が低ければ、固く絞った濡れ雑巾で表面を拭くのもいいと思っています。
その後、窓を開けてしっかりと風通しをして完全に乾燥させれば問題ありませんでした。
もちろん、あくまでも自己責任です。
次亜塩素酸の薄いもの
次亜塩素酸の薄いものを使うという方法が考えられました。
インターネット上では、この方法を試している方が見つからないようでしたが試してみました。
これもあくまでも自己責任の方法です。
水関連の専門家に聞いてみると、次亜塩素酸は殺菌力があるだけでなく脱色の効果もあります。カビに効果はあるけど「畳が色褪せる・変色するかもしれない」とのことでした。
健康面で肌が触れるところには、あまりおすすめではないですが、固く絞った濡れ雑巾で次亜塩素酸をしっかりと拭き取ってから、畳をしっかり乾かすならありでしょうと言われました。
次亜塩素酸とは、カビキラーと言えばイメージがつきやすいと思います。
他のものと混ぜ合わせるとガスが発生するので薄めたものであったとしても危険性がありますから他のものと混ぜないように言われました。
塩素、アルカリとは関係なく混ぜない方がいいようです。
テーブルを拭いたりするための次亜塩素酸が売っていましたのでそれを使いました。
カビキラーなら水で薄めたものを使うとよいかもしれませんが濃度調整も難しいでしょうから、こういった市販のものがいいでしょう。
畳の匂いはいつまで続くのか?
表替えをすると、い草のいい匂い・香りがします。
部屋いっぱいに、イグサの匂いが漂います。
ところが中国産は、匂い付けをするそうです。
それを知っときは・・・驚きました。
いい匂いの原因は芳香剤のようなものでした。
このときから、いろいろ加工された中国産イグサより自然な国産い草がいいと思うようになりました。
この中国産の、いい匂いと思っていたものが続くのは畳屋さんに聞いたところ約三ヶ月くらいだそうです。
それ以降は匂いが落ちてくるそうです。
いつまでも匂いがするわけではないのと、いつ匂いが消えるかはゴザの購入時期によると思われます。
畳がフローリングより優位なこと
フローリングは掃除がしやすい、物を置きやすいといった特徴があります。
液体をこぼしても拭くだけでメンテナンスは簡単です。ベニア板の上にフローリング材を張っていますから丈夫です。
フローリングは断熱材を入れたとしても直接足が板に触れますから固く冷たいものです。断熱効果についてはあまり期待できません。
特に戸建ての場合は、吹き抜け構造ですから寒く、冷たさを感じますから場所によっては畳の方が暖かくおすすめです。
マンションの場合は、断熱材が無くても温かいので、畳の必要性も薄れるかもしれません。
フローリングは、畳と比べて直接寝ると固くて痛いので、カーペットなどのクッション材が必要になります。
ごろ寝や直接座ることには向いてないため、フローリングにはソファー、カーペットが欲しくなります。
フローリングは、表面に硬いものを落とすと凸凹になりキズをつけてしまいます。
大きなキズを付けると修復が難しく補修材でもあまりキレイになりません。
キズをつけると化粧部分が削れてしまい、見た目がよくありませんが修復は困難です。
国産の畳の特徴
国産は中国産と比べると良質です。
基本的な作り方は同じですがい草の成長具合や、染め方などの違いがあります。
安くて質の良くないものを買ってから悩む方もいますから、よく考えて選んでみてはいかがでしょうか。
フローリング床では直接寝ると痛いし座っても痛いのでカーペットやソファーが必要です。
畳なら、直接座ってもさほど痛くないし、寝ることもできます。
畳には、クッション性、断熱性、防音効果もあります。
国産畳には、自然ない草の匂いがします。
畳表は古くなっても丈夫です。
万一、ペットなどが傷つけても表替えで、張り替えればキレイになります。
こんな点がおすすめな理由
畳表(ござ)は綺麗に均一で古くなっても見栄えが綺麗です。
国産畳には、成長して長さが長く、均一な太さになったい草が使われます。
国産のい草は、はじめは青味色ですが古くなってくると黄金色になってきます。
い草を作る時に農薬も最小限にする工夫がされています。
できるだけ自然な素材を意識して作られています。
価格は中国産と比べてしまうと少し高くはなりますが信頼性があると感じる理由があります。
中国産い草は、成長の若いときに収穫されます。そのため長さが短いことから太さや色が均一ではありません。
また、黒ずんだものが交じった感じとなることがあるようで、畳が古くなると黄色に少し黒いものが混じった感じになります。
ものによっては、数年でい草が切れてきてボロボロになってくるものもあるようです。ある意味、運にかけるしかない感じのところがあるようです。
中国産は、染料で色付されていますから色落ちすることがあります。
殺菌のため防虫剤が多く利用されていることがあるようですが、本当のところは誰にもわからないようです。
中国産畳は、国産より品質は劣りますが価格が安いのが特徴で、マンション、アパート、賃貸用として利用されています。
畳の国産・中国産 比較と特徴
品質は、国産の方がおすすめです。価格は中国産が安いです。
農薬、色落ち、臭いには注意が必要ですが注意してもわからないため運とも言えそうです。
機能面 | 国産 | 中国産 |
い草 ござ |
い草(ござ)は、成長していて長いものを使う。 太さが均一なので太いところ細いところが出にくい。 熊本産が有名。 |
未成熟(1ヶ月早い)で細身で短いものを収穫する。 長さが短く畳の中心から端までの太さが均一ではない。表面が剥げやすい。 |
色 | 色は天然染土を使用する。土が服に付着することがある。 数年経つと黄金色になってくる。 |
色は天然染土と染料で染めていて青味が強い。染料が服などに付着することがある。 数年経つと茶色になってきて小さな黒いシミのようなものも出てくる。 固くなる、ボロボロになることもあるそうです。 |
匂い | 匂いは自然のままの爽やかな匂い。 | 後からつけている。「いい香り!」と言っているのは実は香り付けだったようです。 |
安全 | 農薬、防虫材の心配が比較的少ない。生産者に近いため畳店で相談できる。 | 農薬、防虫材の内容は不明確で心配としては非常にあると言わざる負えない。海外への運搬のため燻蒸、虫を除去する処理をすることがある。色も染めていることが多いし品質は安定していない。 |
利用者 | 質の良いものが必要な場合に使用する。畳を知っている人は国産を利用する。 高級マンション、料亭、注文住宅で使われる。 |
主に賃貸マンション、賃貸アパート、飲食店、住宅で幅広く使われる。 幅広く使われていることにより品質は良くなってきているが、アレルギーなどが農薬や防虫剤だったとしてもわからない。 |
価格 | 価格は中国産のものより高い。 畳の交換費用は、1畳 1.5万程度から。 表替え、1畳 3千円程度から。 |
国産より価格が安い。国産の約70%程度から購入できる。 畳の交換費用は、1畳 1万程度から。 表替え、1畳 2千円程度から。 |
畳は赤ちゃんでも大丈夫?
子供の健康面で心配を考える必要はあるでしょう。
赤ちゃんは大人と違ってデリケートですから、こういった建材には注意した方がいいかと思います。
おすすめなのは、国産畳、カーペットがいいですね。
「はいはい」しているときは、フローリングでは足が痛いので怪我の原因になりやすいです。
汚れ的な問題としては、これらの材料は赤ちゃんにはいいかもしれないですが、水や食べ物をこぼすことお手入れが大変です。
水をはじく素材となると、クッションフロアー材ですが、見た目はよくありませんし難しいところです。
畳は、国産のものが農薬があったとしても極めて少ないでしょうから安全性は高いです。
賃貸のアパートで使われている畳表や、スーパー、ショッピングセンターで売っている安い多くのい草は中国産なので、生産のときの農薬、製造工程での防虫は不透明なため、おすすめできません。通販で売っている畳も安いものであれば中国産と考えてよいでしょう。
中国産も品質面では良くなってきていますが、安全面では不明点が多いです。
万一、かゆみ、赤み、咳など不快な症状が出るようであれば、畳表は変える方がいいかもしれません。
畳アレルギー対策と方法
アレルギーの原因が畳ということは、あまり考えにくいですが最近の傾向としてはあるのかもしれません。
年々、いろいろなものに対してアレルギーの方が増えているのは確かなようです。
染土が原因として考えられる場合
畳の表面(い草)は泥で染土が使われます。
この泥が乾燥してい草に多少残ることになります。
この染土が体に合わずアレルギー的な反応をしているということはあるかもしれません。
対策としては「無染土の畳表」というもので表替えをするしかないでしょう。
もし国産の畳表で使っているなら、アルコールで表面を少し念入りに全面を拭いてください。染土は取り切れないでしょうが、かなり軽減されると考えられます。
古い畳が原因として考えられる場合
畳床が藁を使っている場合で古い畳の場合は「ダニ」が考えられます。
「ホコリ」が畳に付着してアレルギーの原因になることも考えられます。
畳表のい草は、湿度が高いと「カビ」が生えることがあります。
ダニ、ホコリ、カビの対策としては、天日干しや通風をよくして乾燥させることです。
藁床の場合は、ダニが増えやすいので、ダニが多いとわかったら、できるだけ乾燥させてみるか畳床ごと交換するのもよいでしょう。藁床は畳屋さんに相談してみるのがいいでしょう。
防虫シート・防カビ加工などの対策をされたものを使うことも良いでしょうがこれらの化学薬品によるアレルギーも考えられます。
ホコリの対策は、掃除機でしっかりホコリを取り、乾拭きか、アルコールと雑巾で表面を拭くとキレイになります。
掃除機で、い草がボロボロになるということは、まずありません。もしそうなるなら、そもそも質が良くないものだったということです。
<< ご注意 >>
天日干しが一番とはいえ、畳をむやみに取り外さないようにしてください。
全ての畳の大きさと向きがあります。畳の置く位置が決まっていますので元に戻せる方はなんとかなるかもしれません。
また、畳ごとの高さも設置のときに微調整されています。
農薬、防虫剤が原因として考えられる場合
畳を新しい畳にした、表替えで張り替えたときに、かゆみ、鼻水、咳湿疹、くしゃみなどの症状が出るようであれば、もしかすると残留農薬、防虫剤の可能性が考えられます。
い草のアレルギーということではなく、い草に付いた化学薬品の可能性があるかもしれません。
防虫シート、防カビ加工が使われたものや中国産のい草で表替えをしたことが考えられます。
対策としては、表替えしかありません。
防虫シート、防カビ加工のしていないい草を選んでください。
中国産の場合は残留している化学薬品が無いとは言えませんので要注意です。
安いものを買って損をした!ということもよくあることなので、こういったリスクも考えて畳交換や表替えをしてください。
い草が原因として考えられる場合
い草がアレルギーの原因となっている場合は、い草を使わないビニール素材の畳などにするしかありません。
畳が濡れたときの対処
畳に水をこぼしてしまった!
このくらいであれば乾燥させれば問題ありません。
梅雨の時期は乾燥しませんから扇風機などで風を送ってあげてあげると乾燥が早くなります。
湿度が高くなるとカビの原因となりますから早めに乾かす工夫をしましょう。
問題は牛乳をこぼした場合や、ペットがおしっこをしてしまったような場合です。
これは大至急!取り除いてください。牛乳の場合は、時間が経つと腐って臭くなります。
畳の下にあるインシュレーションボードが給水してしまいますから、そうなると手におえません。
臭いが出るようであれば天日干しで完全乾燥。それでもだめであれば畳床ごと交換となります。
<< 臭いの出る水分は大敵 >>
・牛乳は大敵です
・オシッコなど体液は臭いのもとです
・水槽も水を落とさないこと
畳のペット対策
畳にとって犬や猫のオシッコは大敵です!
畳のい草、畳床は吸水性が非常に高いため瞬時に吸い取ってしまいます。
もしトイレのしつけが出来ていないペットを飼う場合は、畳ではない場所にした方がよいということになります。
これは「ペットにもよる」ところです。
畳に爪を立てられれば、畳であれ、フローリングであれボロボロになってしまいます。
畳やフローリングを対策する前にペットのしつけが必要ということになりますが個体差もあるでしょうから難しいことです。
爪でボロボロになった場合は、畳の場合は最低でも表替えが必要で、フローリングの場合は張替えですから価格も非常に高くなります。また、修繕中は、そこで生活できなくなります。
ペットを飼うということは「お金がかかる可能性が常にある」ということです。
畳の上に小さいカーペットを敷くくらいであれば問題ありませんが、時々はがして通風をよくして乾燥させたほうがよいでしょう。湿度が高いとカビが生えますし、ダニやホコリが溜まりやすくなります。
以前、マンションの一部屋の和室でフローリングカーペットを敷いていたことがあります。
ダニなど湧くことなく大丈夫でした。
湿度の多い部屋の場合は、まったくおすすめできません。
<< ペットがしないこと >>
畳に限らずフローリング、クッションフロアーでも同じことが言えると思います。
賃貸で借りている場合は、ペット臭も注意が必要です。
・犬を飼う場合は、畳でオシッコ、穴掘りのしない犬であること。
・猫を飼う場合は、畳でオシッコ、爪とぎをしない猫であること。
・ウサギは放すと畳を食べます。
畳の経年劣化
畳も使い方によって傷み方が様々です。
中国産畳の場合は品質が一定ではありません。次のようなことがあると聞いたことがあります。
・1、2年で、ささくれたりボロボロになった
・表替えで臭い、色が不自然に青い、色落ちする
畳表は、ペットなどが爪で引っ掻いたり、家具をひきずったりしなければ長持ちするものです。その他に、畳の上でスリッパを使った場合、スリッパの底で削れてしまうことも考えられます。
これらを経年劣化と呼ばないのであれば、長持ちする素材です。
国産のい草は比較的丈夫です。
自然に劣化してくると青みがかった畳表は、黄金色になってきます。
中国産でも品質の安定したものは10年以上使えます。
今使っているものは、15年使っても、まだまだ畳表は現役です。スリッパでときどき和室に入りますが、まったく擦り切れた様子はありません。
畳の床に寝ていますが、まったく問題ありませんし快適そのものです。とくに臭いもありません。
畳表の劣化とは、畳の上で運動したり、ペットが壊すような爪とぎ・穴掘りのようなことをした場合に起こると考えられます。
何度もジャンプすれば、凹んでボコボコになってくるでしょうし、爪でキズつければボロボロになります。
畳は、日常の使い方を丁寧にしていれば問題は起きず長い間使える良いものです。
<< しないこと >>
・爪を立てない、爪を研がない、穴を掘らないなど、い草の切断行為をしない
・ジャンプを繰り返すとポリスチレンフォーム、インシュレーションボードが復元しなくなります
<< すること >>
・かなりの重さに耐えることができますが、重量物を置く場合は、重量物の足の当たる部分に板などをかまして重さを分散させる。
ちっぷが解答! 畳のお悩み Q&A
畳の上に、じゅうたん引いていたら黒ずんで しまったけどどうしたらいいですか?
おそらくカビではないかと思われます。アルコールで拭き取ってみてください。
畳の上は、じゅうたん、フローリングカーペットなどを敷くと湿気が逃げなくなります。湿度が逃げなければカビの原因となります。畳には通風が必要なんです。
畳の下はベニア板が多いでしょうが、ベニア板や畳の湿度が多くなると最悪ではシロアリの原因となることもあるかもしれません。
畳の表面が薄っすらとフワフワとしたもので表面が黒く覆われた感じになってしまいましたがこれは何でしょうか?
おそらくカビでしょう。アルコールで表面を雑巾がけして通風をよくしましょう。畳はできるだけ乾燥させましょう。
畳からアンモニア臭く、酸っぱい臭いがしますが原因がわかりますか?
畳表から臭うのか、ペットなどのおしっこが湿度によって漂うようになったかのいずれかではないでしょうか。
ペットなどのおしっこは畳床にまで浸透している可能性がありますから交換となるでしょう。
中国性の畳表は表替えをしたときに臭いがするようになることもあるようです。表替えをしたばかりのときは、い草の匂い付けをしてありますが、この匂いが消えてくると臭くなる可能性があります。この場合の対処方法は再度表替えです。
畳にヘアーオイル、ヘアースプレーが付いてしまいました。どのようすれば取れますでしょうか?
また、白髪染めも垂れてしまいましたが取れるでしょうか?
ヘアスプレー、オイルなどはアルコールで拭き取りましょう。完全に取れないかもしれません。
白髪染めは、染める材料ですから、い草もしっかり染まります。そのため取り去ることはできません。髪を染めるときは、しっかり養生してから行うようにしてください。
マニュキュアなどの液体も、い草に浸透してしまえば簡単には取れません。
畳の交換は、6畳で幾らくらいしますか?
安いものでは7万円程度からあります。安いものは品質に難のあることがあります。
国産のものだと10万程度からです。
畳の表替えは、6畳で幾らくらいしますか?
1畳安いものは2,000円からなので、12,000 + 消費税 + 諸経費で約15,000円程度からになります。
国産のものだと20,000円程度から高級の畳表まであります。縁もいろいろです。
安いものと高いものも、購入時に見た感じの品質はわからないので判断が難しいところです。
あなたも、知識が無いでしょうから、国産の畳表と中国産の畳表を見た目で判断できないと思いますがいかがでしょうか?
価格だけで判断するのも難しいことです。
畳の上でゲロをしてしまいましたが、どのようにキレイにすればよいでしょうか?
まずは固形物を拭き取ります。キレイになったところで表面はアルコールで拭き取るとよいでしょう。
畳掃除の基本は、汚れを拭き取り乾燥させることです。湿気があるとカビ、腐る原因となります。
汚れがどうしても気になるという方は、「アサヒペン タタミの洗剤」などを使ってもよいかもしれません。
畳の上でネコがオシッコをしてしまいました。その臭いが消えませんがどうすればよいでしょうか?
表面であればアルコールで拭き取ることはできますが、畳は浸透しやすいため染み込んでしまえば取り去ることができません。
畳部屋の風通をよくする。または天日干しができれば一番よいでしょう。多少は臭いを抑えることができるかもしれません。
それでもダメであれば、畳ごと交換となるでしょう。
ペットの犬や猫が畳をボロボロにしないでしょうか?
これはペットによると言うしかないようです。
ネコは爪とぎを気に入ったところでやりたいようです。たとえばソファーが気に入っている場合もありますし、床や柱が気にいることもあります。代替えのものを与えても思惑通りにいかないこともあります。飼い猫にもよるようですから、かならずしも畳で爪とぎするとは限りません。
犬は、穴掘りなどをする犬であればボロボロになるでしょう。これも犬によるというところのようです。
ティッシュにアルコールをつけて拭いたところテッシュが「茶色」になりましたがどうしてでしょうか?
国産畳のい草で使われた染土が考えられます。国産のものは染土が少し残ることがあり拭き取ると、この染土の粉が雑巾に付きます。色はグレー色です。
鮮度はい草を乾燥させるために使われます。
中国産も同じように染土を使います。さらに、い草を染料で染めているため国産に比べて青い色が特徴です。雑巾で乾拭きするとこの青緑色が取れることがあります。
茶色ということは、土やホコリなどがこれらに加えられたと考えられます。
国産畳表の染土は特に害はないでしょうが汚れと感じて、気になる場合はアルコール(エタノール)で全体を軽く拭いておくとよいでしょう。
最近では染土を使わない方法もあるようで、無染土の畳もあるようです。
その他の場合では、カビが原因となったかもしれません。湿度が高いとい草の表面にカビが生えることがあります。カビの場合もアルコールで拭き取るとよいでしょう。
ティッシュにアルコールをつけて畳を拭いたところティッシュが「緑色」になりましたがどうしてでしょうか?
中国産のい草で、染色した色が取れたと考えられます。中国産のい草は色付けしていますので、色落ちすることがあります。
畳の上を歩くと沈むところがありますが腐っているのでしょうか?
畳床が破損しているか、湿度が高く腐ってしまったことが考えられます。
畳床の建材が凹んでしまうと復元されません。
通常考えられることは破損が多いでしょう。畳床の種類にもよりますが、自分で修理できるものでもありません。
畳ごと交換になります。
交換となる場合は、い草(畳表)を国産、中国産でどの程度のものを使うか、また、畳床の種類を選びます。
畳とフローロングでは、どちらがホコリがたまりやすいでしょうか?
フローリングのほうが、吹き溜まるようで目立ちます。
畳の部屋はスリッパを使ってもいいでしょうか?
スリッパにもよると思われますが、通常は素足か靴下です。
スリッパで、表面が削れることがありますから普通は使いません。
他の家にお邪魔する場合は、和室にスリッパでは入らないようにしてください。
また、畳のヘリ部分は踏まないようにしてください。
賃貸で借りていて畳が気になります。畳を傷付けない方法は有りますか?
畳が傷つくと退去のときにその分の料金を取られると考えていると思いますが、表替えで済みますから気にしすぎない方がよいかもしれません。
気になるようでしたら、あらかじめ表替えの費用は退去時に負担となるのか不動産屋に聞いておくとよいでしょう。
畳の上にカーペットやフローリング材を敷くと、カビの原因や畳が傷む原因となりますので、かえって傷つけることになるかもしれませんからやめましょう。
賃貸で借りている和室の畳をフローリングにしたいため畳を捨ててもよいでしょうか?
賃貸で借りている場合は、原状回復が基本となりますので、畳の部屋に戻す必要があります。
退去のときにその分の費用が請求されますから内装を変える場合は、必ず不動産屋さんに相談してください。不動産屋さんが大家さんに相談して、大家さんが判断することになります。
畳の上に荷物、家具を置いておいたところは青く、その他は黄色く日焼けして見栄えがよくありません。
表替えをした方がよいでしょうか?
現状のままで使うには困らないと思いますが、どうしても見た目が気になるのであれば表替えをするのもよいでしょう。
中国産の畳表は色焼けして色が落ちてきます。また、い草が次第に黄色(少し黒ずみがある)くなってきます。
国産の場合は、い草が次第に黄色くなってきます。
畳の掃除などで使える除菌スプレーのようなものを教えてください。
一般的にはアルコール(エタノール)です。水拭きもすすめられません。
でもどうしても何かないのか?という方は、下のようなものを試すこともできます。
ただ価格的には割高感を感じます。
・アルコール(エタノール)
マツキヨやドラックストアー、薬局で買えます。殺菌性はありません。
・アサヒペン タタミの洗剤
[ 界面活性剤(0.2%、アルキルグルコシド)、洗浄補助剤、アルカリ剤 ]
・アサヒペン タタミの洗剤 ダニとバイバイ
[ 植物抽出エキス(よもぎ、どくだみ等)、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、界面活性剤(0.5%、アルキルグルコシド)]
・技・職人魂 畳汚れ職人 畳専用洗剤
[ 界面活性剤(アルキル硫酸エステルナトリウム)、抗菌剤、防カビ剤 ]