不動産の確定申告はエクセルで作成しています。
最近ではグーグルのスプレッドシートも便利になってきています。
スプレッドシートに乗り換えた方がいいのかもしれませんが、
まだエクセルの関数をそのまま使えるかどうか、わかりませんので移行してません。
ここでは、現在使っているエクセルで確定申告する方法について、まとめます。
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決算書をエクセルで作る
毎日のレシートやクレジットカード利用明細などを、わかりやすく月別にまとめて保管します。
これらの情報を現金出納帳としてエクセルに入力します。
エクセルは、会計ソフトのような「何かを入れなければ動かない」といったハードロジックがないことから入力は簡単です。
ところが、入力漏れなどがあっても自分で気が付かなければならないため、ミスを起こしやすいと言えそうです。
会計ソフトは、全ての材料(現金、科目など)が用意されてますから簡単とも言えますが、入力必須な場所が多くなります。
下の必要とするものを各々のシートに記入し、1つのファイルとして作っています。
- 現金出納帳
- 試算表
- 元帳
- 減価償却の計算
- 損益計算書、貸借対照表
まずは「現金出納帳」を月別に作りました。
それを基に「試算表」に反映させます。
「試算表」は「現金出納帳」をもとに作成されますので、ほぼ自動的にできあがります。
はじめに作るときは、どことどこを参照して計算するのか?など結構面倒でした。
完全に自動化はしていませんが、その方が融通がきく場合もあります。
不動産は、青色申告をすると10万円の控除が受けられます。
そのため、不動産を賃貸している場合は「青色申告」したほうが節税効果があるということになります。
一般事業があるか、不動産事業で5棟10室以上(事業規模)の大家さんであれば65万円の控除が受けられます。
不動産の科目と仕分け
不動産の科目は、はじめに用意されている科目が一般事業と比べて少ないので自分でいくつか決めなければなりません。
仕分けは、途中で変更することができるだけないようにするのが基本なのですが、はじめは慣れていないので、変更することもありました。
このようなことを繰り返していると、何をどこの科目に入れたか、わからなくなりますから注意が必要です。
下の科目は、青色申告書に書いてある科目以外に、わたしが追加したものです。
- 通信交通費: 携帯電話、交通費
- 管理費: 区分の管理費・修繕積立金費
- 図書研究費: 本など
- 接待交際費: 不動産営業との会食、工事業者用お茶代など
- 外注費: 外注したもの
これら以外の項目を設定することもできるでしょうが、空いている箇所は5箇所だけなのでその範囲での申告となります。
不動産は不労所得と思われているのか、できるだけ節税できないようになっているのかもしれません。
税理士に会計処理をお願いしていない方で、わからない場合は、所轄の税務署に問い合わせると教えてもらえます。
「交通費は電車であっても距離があるような場合は、キップなどの写真を撮っておくこと」と指摘されました。
個人事業者の場合は特に、交通費をいい加減に処理してよいということではなく記録方法も厳しくなります。
現金出納帳を作る
毎月のレシート、クレジットカード利用料をまとめて現金出納帳を作ります。
この作業は、税理士にお願いする前に作る方も多いでしょう。
このシートが基本となり、青色決算書に書くだけなので、小規模の方なら自分でも確定申告することができます。
入力したデータは、「SUMIF」を使うと科目ごとの合計金額が自動で集計されます。
計算式は、簡単に説明すると下のようになります。
=SUMIF(科目名列の範囲,科目名,金額列の範囲)
例: =SUMIF(D6:D17,N28,I6:I17)
●現金出納帳(参考例)
減価償却費の計算をする
減価償却費の計算では割り算を使います。
そのため、小数点以下があるのですが表示しない設定になっていると、この部分に小数点以下があることに気が付きません。
小数点以下は、四捨五入、切り上げ、切り捨てとどの方法で省きます。
どの規則で省くか決めておかないと、微妙に数値が変わってしまい、わかりずらくなってしまいます。
減価償却の計算は、貸借対照表でどうしても1円の誤差が出ることがありますから、これを理解しておかないと悩むことになります。
エクセルでの計算は簡単なので関数で設定しておくのがいいでしょう。
下のいずれかの関数で小数点以下を省きます。
データ例はA1セルにデータがある場合の例です。
四捨五入 ROUND(A1,0)
切り上げ ROUNDUP(A1,0)
切り捨て ROUNDDOWN(A1,0)
●減価償却費(参考例)
会計作業を外注化したい!
毎年の確定申告はめんどくさいですよね。
出来上がったと思ったら、どのようにすればいいかわからない内容も出てくることが屡々あります。
今年は、外注化を考えたいと思っています。
毎月のレシートを使える、使えないと分ける作業。
毎月のレシートを分別、入力作業、月別にシートへ貼り付けなど作業にはかなり時間がかかります。
減価償却費の計算もエクセルで行います。
これらの情報をもとに、青色申告書の記載、確定申告書の記載など結構時間がかかります。
元帳の作成
現金出納帳を作り、これらのデータを他のシートにコピーします。
データを科目別に並べ替えた後、データの「小計」機能を使うと科目別に集計することができます。
科目合計が「試算表」と一致するか確認して合っていれば複式帳簿は完成です。